こんにちは。
以前、エディ・レッドメインのインタビューに関する記事でも取り上げた、NHK Eテレの『世界へ発信!SNS英語術』。『ニュースで英会話』の後番組として始まり、SNSで起こっているムーブメントから、英語圏の文化や最新の英語を学べる番組です。
番組後半には、ハリウッドスターや監督などのインタビューコーナーがあり、英語学習者へのメッセージやアドバイスにいつも励まされています。
今日は、『フロントランナー』に主演しているヒュー・ジャックマンの言葉にぶん殴られ、英語学習法を変える決意をしたのでご紹介します。
ヒュー・ジャックマンとは
ヒュー・ジャックマンはオーストラリア出身の俳優・映画プロデューサーで、188cmの長身とハンサムな顔立ち、ユーモア溢れる人柄、俳優としての確かな実力で大人気の大スターです。オーストラリアのドラマや映画に出演したのち、イギリスの舞台でも活躍。その後、『X-メン』の主役、ウルヴァリンを演じ、一躍ハリウッドスターの一員となりました。ウルヴァリンを演じる上での肉体改造は凄まじく、撮影が終わった時にはベンチプレス140kg、レッグプレス480kgを持ち上げられる程になっていたそうです。
ストレート・プレイだけでなく、ミュージカルでも活躍し、ブロードウェイの舞台『ザ・ボーイ・フロム・オズ』でトニー賞を受賞、映画『レ・ミゼラブル』の主人公のジャン・バルジャン役ではゴールデングローブ賞主演男優賞を受賞しました。2018年の『グレイテスト・ショーマン』は、日本でも大ヒットしましたよね。
『グレイテスト・ショーマン』撮影時、ヒュー・ジャックマンは鼻の皮膚癌の切除手術を受けて80針を縫った後。命に関わる危険があるにも関わらず歌っていたそうです。
私生活では、オーストラリア時代に結婚した13歳年上の女優さんと、2人の子どもたちと幸せな家庭を築いています。『グレイテスト・ショーマン』のサンタバーバラ国際映画祭授賞式の際には、涙ながらに奥様に感謝の言葉を述べています。
You believed in me when I couldn't. You’ve loved me with a passion and a depth that I didn’t even know existed — and I don’t think I felt that I deserved. You have pushed and encouraged me when I was scared to venture out. You have smiled me into smiling. You have sung me into singing. You have loved me into loving and like everything I do in my life, I share this with you. I love you.
君は僕を信じてくれた、僕が自分自身を信じられないときにも。存在することも知らなかった、しかもそれに僕が値するなんて思わなかった情熱と深さで、僕を愛してくれた。僕が危険を冒して進むことを恐れていた時には、背中を押し、勇気付けてくれた。君の笑顔は、僕を笑顔にしてくれた。君の歌が、僕を歌わせてくれた。君の愛で、僕も愛することができた。そして、僕が今までしてきた全てのことと同じように、これ(トロフィー)も君とシェアする。愛しているよ。
完璧すぎる男ですね。そして力強く頼もしい奥様ですね。夫婦に限らず、他者への感謝を忘れない人、特に身近な人への感謝をきちんと言葉に出せる人って、本当に素敵だと思います。
わたしの大好きなオーストラリア人俳優、『メンタリスト』のサイモン・ベイカーも、オーストラリア時代に結婚した奥様と幸せいっぱいの生活を送っているよう。
愛妻家、家族想いのスターって、見ているだけでこちらもハッピーになりますね。
ヒュー・ジャックマンから英語学習者へのアドバイス
さて、それではいよいよ、わたしに学習法を変えることを決意させてくれたインタビュー内容です。(番組公式サイトより引用させていただきました。)
I think you have to get rid of the safety net. So, the more times you can listen to interviews or watch movies without subtitles sometimes ー where you are forced to really listen. Or if you live overseas or you travel, don't go with someone else who speaks Japanese, go where you have to speak that other language to survive, to meet people. It will force you through the shyness. I think it can be nerve-racking to try and speak in another language, particularly with people who speak it fluently, but if you are forced to do it. I think that is the best thing to do.
安全網を取り払うことです。字幕なしでインタビューや映画を見れば、真剣に聞くことを要求されます。または、海外に住んだり、旅行に行ったりする時には、日本語を話せる人とは行かないことです。生きぬくために、人とふれあうために外国語を話す場所に行くことです。外国語を話すのは大変です。特にその言語を流暢に話す人と話すときは。でも、自分を追い込むことが、言語を習得するのに最善です。
「自分を追い込むことが、言語を習得するのに最善です。」という言葉。これが、なんだかんだと甘え、安全網を張っていた自分の学習法を見直すきっかけになりました。
英語学習4年目に突入し、ちょっと気が緩んでいる時期でもあるので、以下の2つのルールを科そうと思います。
英語学習法の見直し(国内学習派向け)
海外留学の予定は今のところないので、国内での学習を前提にしています。
最初から文字に頼らない
英検準1級取得以来、洋画や海外ドラマで学習する時は、英語字幕で先に見るようにしていましたが、それもでも結局、集中度が低くなっていたと思います。
そこでこれからは、字幕なし→英語字幕→日本語字幕の順にしようと思います。漫然と見るのではなく、一発で内容を理解できることを目指して集中すること。どういう時間の使い方をしても1日は24時間なんですから、有効に使わないと損ですしね。
一般の学習教材を使う時も、1度で聞き取る意志を持つこと、また、気合いを入れて一度で覚える努力をすることを念頭において、取り組みたいと思います。
それでも絶対忘れるので復習も大事です。
素材を厳選する
とは言え、上記を達成するには、気合いだけでは難しいです。やっぱりいつかはダレてしまうので。
そこで、使用する教材や海外ドラマなどは、自分が本当に面白いと思えるものだけを選ぼうと思います。
これまでの3年間、学習に偏りが出るんじゃないかと、あれこれ手をつけてきました。とりあえず評判の良いものをやれば力が付くだろうと信じていました。そのため、中には半ば義務感でやっていたものもあります。海外ドラマも、ネットの口コミを参考に、「英語学習に役に立つ」と言われているものは、好みでなくても見ていました。
もちろん無駄なものは一つもありません。世の中に出回るからには、誰かの役には立ったものですし、得られたことももちろんあります。しかし振り返ってみると、必要以上に時間とお金を掛けていたと思います。
但し、楽しいものだけやって、苦手なものを避けていては、英語力は何処かで頭打ちになります。4技能のバランスは英語力向上に不可欠ですから。そのため、自分の苦手なところを伸ばしたいと思えるようなきっかけ作りが必要です。
- 積極的に英語を使う場面に出て、悔しい思いをする
- テストなどを受けて、自分の能力を客観的に見る
以上の2点を心掛けていれば、足りない栄養素を身体が求めるように、足りない知識は頭が求めるようになるのではないでしょうか。
自分が欲している知識に関わる勉強は、断然面白いですからね。
以上、ヒュー・ジャックマンに学ぶ、英語学習法でした。
ヒュー・ジャックマンからのメッセージ
と、英語ブログとしてはここで終わりなのですが、彼のインタビューの中には、他にも深く心に残った言葉があったのでご紹介します。
人生への教訓
今回「フロントランナー」で、ヒュー・ジャックマンが演じているのは、実在の人物ゲイリー・ハート上院議員です。1988年のアメリカ大統領選挙に向けた民主党予備選で「最有力候補(フロントランナー)」とされ、ジョン・F・ケネディの再来とまで言われた彼は、女性スキャンダルにより失脚しました。
そんな史実から学ぶ教訓として、ヒュー・ジャックマンは、以下のように述べています。
But I take away from this the sooner and the more honestly you can admit a mistake if you make one, the better off it is. It's like ripping off a Band-Aid. If you try to hide it or manipulate it, it seems to get worse.
しかし、この出来事から学んだのは、間違いを認める場合は、もし間違いを犯したとすれば、より早く、より正直に間違いを認めるほうがよいでしょう。絆創膏(ばんそうこう)をはがすようにすぐに。隠そうとしたり、ごまかそうとすれば事態は悪化します。
政治の世界だけでなく、私たちの生活も同じ。耳が痛いです。謝るって大事なことなんですが、つい意地を張ってしまうことってありますよね…。でも、素直に認めて、そこから信頼の回復に努める方が、よっぽど建設的。
いつも心に留めておきたいと思います。
英語学習者へ
最後に、われわれ学習者へのユーモア溢れるメッセージです。
Let me just say, good luck to all of you learning English. If you learn even three sentences of English, then it's better than my Japanese. So, Subarashii, Arigato-gozaimasu.
一言いいですか?英語を勉強している皆さん、頑張ってください。もしも、英文を3つ学んだら、私の日本語よりも上ですよ。だから、素晴らしい!ありがとうございます。
3つ英文を知っていたら、ヒュー・ジャックマン超え!ほとんどの日本人が、"Thank you." "I'm sorry." "Good morning."は知っているわけですから、既に超えているというわけです。そう思ったら、もっと頑張ってみようという気になれませんか?
何かの道で成功した人は皆努力を重ねているので、言葉の重みが違いますよね。
しっかりしたアドバイスの後にもユーモアを忘れないヒュー・ジャックマンは、とっても素敵でした。
同番組のエディ・レッドメインのインタビューに関する記事はこちら。
ヒュー・ジャックマンが数々の賞を受賞したミュージカル映画はこちら。
Today's proverb
More is not always better.:過ぎたるは猶及ばざるが如し