こんにちは。
大人になってから英語を勉強しようと思った時、一番最初に候補に上がる手段が、英会話スクールに通うことではないでしょうか。しかし、残念ながら英会話スクールで週に一度、1時間のレッスンを受けるだけでは、すぐに喋れるようにはなりません。日本人が英語を習得するには、約2500時間が必要だと言われています。途方もない時間に感じますよね?でも、私たちは中学高校で800時間近く英語を勉強しています。新しいことを覚えるより、まずは記憶の奥底に眠る英語の知識を呼び起こすことが、大人のやり直し英語のスタートダッシュを決める鍵となります。
今日はわたしが英語学習を始めた時に使っていた教材の中から、大人のやり直し英語にピッタリ、楽しく学生時代の英語を思い出すストーリーで学ぶ教材をご紹介します。
ストーリーで英語を学ぶメリット
私たちが学生だったころ、英語の授業といえば、文法と語彙を学び、教科書の例文を読むことが主流でした。日本人が英語の基礎を学ぶ上で必要なやり方ではあると思うんですが、主に暗記する作業が続くため、せっかく覚えた知識が使える英語になる前で終わってしまうんですよね。
これをアクティブな知識にしてくれるのが、ストーリーで学ぶ教材です。
アニメやオーディオブック、本を通して、基本的な文法やボキャブラリーが、実際にどんな風に使われるのかを楽しく学べます。ビギナーの時にいきなりテキストに向かうのはなかなかの苦痛ですが、テレビに向かったり、CDを聞いたりするのであれば取っつきやすいです。
一般の子ども向け海外アニメや絵本から始めるのも良いのですが、大人にはちょっと物足りないんですよね。教材であれば、大人でも楽しめるようなストーリーになっています。また、英語学習のために専門家が集まって製作されているものなので、どれかひとつをやり通せば、グッと英語が上達します。
イチ押しのストーリー系教材
感動のストーリーで学ぶ『リトル・チャロ』
NHKの語学番組としてお馴染みの英語アニメ、『リトル・チャロ』です。シーズン4まで製作されていて、繰り返し再放送されています。わたし自身大ファンの番組ですし、わたしの周りの英語学習者にも愛用者が多いです。
最初に放送された時は解説付きの語学番組で、英語字幕、日本語字幕、字幕なしと複数のバージョンで放送されていたようですが、残念ながら再放送は日本語字幕のみで放送されています。
この番組、子ども向けかと思いきや、大人でも十分楽しめます。チャロの可愛さと健気さに癒され、何度も深い感動を味わいました。作家さんは、関西の有名な劇作家・俳優、わかぎゑふさん。NHKの他の語学番組の本も書いていらっしゃるようです。英語で見ている(聴いている)ことすら忘れて、ストーリーに没入してしまいますよ。
何より、これを教材にすることの最大の利点は、あらゆる方法で『リトル・チャロ』の世界とその英語に触れることができるということです。というのも、Eテレで放送されているアニメだけでなく、ラジオ版やシナリオブック、DSのソフトまであります。その為、全く同じ教材を繰り返すよりも飽きずに続けられますし、家ではアニメ版をみて、車のなかでCDを聞き、カフェでシナリオブックを読み、スキマ時間にDSのゲームで学習するなんてことも可能です。
特に大人になって始める語学学習では、記憶力の低下を実感しますが、見る、聴く、読む、遊ぶと、いろんな形で出会うことで定着度が高まります。全てを揃えるとかなりの金額になってしまいますが、生活スタイルや好みに合わせていくつか組み合わせて学習することをおすすめします。
わたしは英語学習を始めて最初の1年間、『リトル・チャロ』のシーズン1と2を、NHKの録画とDVDのレンタルで見て楽しみ、CDを買って暇な時はいつも掛けておき、聞き取れないところはシナリオブックで確認していました。CDは何度も何度も繰り返し聞いたので、一部のセリフは脳内再生できるほどです。それほどまでに飽きずに楽しめるストーリーですし、初期の英語力をぐっと伸ばす教材としては、『リトル・チャロ』以上のものはないんじゃないかと思います。
ぜひ信じて使ってみてください。
※アニメはセリフが省かれており、オーディオドラマの方が台詞が多くなっていますので、CDの台詞を全て確認するにはシナリオブックが必要になります。ご注意ください。
- 出版社/メーカー: NHKエンタープライズ
- 発売日: 2010/02/26
- メディア: DVD
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CD NHKラジオ ストーリー・ブック リトル・チャロ 完全版1 Lost in New York (
- 作者: わかぎえふ
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2008/10/23
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NHKラジオ ストーリー・ブック リトル・チャロ2 完全版1―Into the Middle World (語学シリーズ)
- 作者: わかぎゑふ,パトリック・ハーラン
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ベストセラー作家による『家出のドリッピー』
恐らく30代、40代の方には懐かしい名前でしょう。新聞広告に度々大きく載っていた、イングリッシュ・アドベンチャー社の教材です。(テキストは20年以上前のものなのでかなり年季が入っています)
定期購入型の教材で、英語学習者でも読みやすいと評判のシドニィ・シェルダンの小説を題材に、毎月送られてくるオーディオドラマとテキストで学び、1年で完結します。初級向けのこの作品と、その上の『コインの冒険』『追跡』は、英語学習者向けの教材としての書き下ろしだそうです。(上級者向けの『ゲームの達人』は、一般に出版されているものを教材用に作家ご本人が一部リライトしているそうです。)
この教材の魅力はなんと言っても豪華な俳優陣!誰もが知るハリウッド俳優たちが参加しています。この家出のドリッピーの最新版には、シャーリーズ・セロンやジュード・ロウも!
学習方法は、CDを聞き、本を読み、テキストで文法や語彙を学び、あとはひたすらオーバーラッピングやシャドーイングを繰り返す!!英語学習法の基本が詰め込まれています。さすが流行っただけのことはあって、これを完璧にやり込めば、基礎どころか中級近くまで行けるんじゃないかという程のボリュームです。ドリッピーが数字や曜日などを教えてもらうシーンもあるので、基礎単語もバッチリです。
しかしわたしは、残念ながらテキストからは早々に脱落してしまい、残りは適当に聞いて楽しんだり、シャドーイングしたりするのに使っていました。英語学習を始めたばかりでいきなり机に向かう時間を作るのは、やっぱり苦痛でした…。
初級向けの『家出のドリッピー』は、どちらかといえば中学生向けのストーリーなので、お子さんと一緒に取り組むにはちょうどいいと思いますが、合わない方もいるかもしれません。わたしも、ストーリー自体に飽きてしまったので、上記の『リトル・チャロ』ほど繰り返すことはできませんでした。
イングリッシュ・アドベンチャーの中級以上の教材は、一般の洋書レベルの作品なので、大人も間違いなく楽しめると思います。
この『家出のドリッピー』は、イングリッシュ・アドベンチャー社から定期購読することができますし、オークションサイトやフリマアプリなどでも見つかります。
ぜひ探してみてください。
以上、わたしが英会話スクールに通い始めてから1年くらいまでの間に使っていた教材の紹介でした。これらを卒業する頃には、中級手前くらいのレベルに達することができていました。また、『リトル・チャロ』と『家出のドリッピー』にいくつかの試験対策本加えて初挑戦したTOEIC L&Rでは855点を獲得することができたので、効率よく英語力をアップできたと思います。楽しく英語の勉強をスタートしたい方におすすめです。
Today's proverb
The first step is always the hardest. :最初の一歩が1番難しい