話題の海外ドラマ『THIS IS US』でアメリカの日常会話を学ぼう【30代の英語学習者必見!】

こんにちは。

今アメリカで大ヒットしている話題のドラマ、『THIS IS US』をご存知ですか?『THIS IS US 36歳、これから』というサブタイトルをつけて、NHK BSプレミアムでシーズン1が放送され、2019年4月からはシーズン2がスタートしていますので、見ていらっしゃる方も多いかもしれません。

家族や仕事、恋愛などの悩みが尽きない36歳、いわゆるMidlife crisisが始まる時期。それぞれにもがき苦しみながらも、寄り添い、支え合いながら生きる家族の姿は、同年代のわたしの心を鷲掴みにしています。

涙なしには見られないこのドラマは、英語学習にもぴったりの素材なんです!

今日は、ヒューマンドラマの新たな傑作『THIS IS US』をご紹介したいと思います。

THIS IS US/ディス・イズ・アス 36歳、これから(シーズン1) (SEASONSコンパクト・ボックス) [DVD]

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あらすじ

物語は2つの時間軸で進みます。

ジャックとレベッカのピアソン夫妻は三つ子を出産したのですが、三人目は死産となりました。悲しみに沈むピアソン夫妻ですが、その日消防署の前に捨てられていた黒人の赤ちゃんを、三人目の子どもとして養子にし、ケヴィン、ケイト、ランダルという三つ子”Big three”として育てます。出産や育児、夫婦関係、妻のキャリア、人種の異なるランダルの子育てなど、次から次へとぶつかる壁を乗り越えていく姿が描かれます。

時は進んで現在、Big threeは36歳になりました。シットコムで人気となるものの、俳優としてのキャリアに悩むケヴィン。プラスサイズの体型に悩み、一念発起で人生を変えようとするケイト。エリートビジネスマンとして活躍し、温かい家族に恵まれながらも、仕事のプレッシャーや実の父との関係に苦しむランダル。3人がそれぞれにもがき苦しみながらも、少しずつ前に進んでいく様が描かれています。

30代という人生の転換期に起こる様々な悩みは、共感することばかりです。

イチ押しポイント

毎話涙なしには見られない『THIS IS US』ですが、実はわたし、「泣ける」というのが売り文句の物語はあまり好きじゃないんです。泣くために本を読んだり、映画やドラマ、演劇を観たりするわけではないのになぁと。そんな作品だと思っていなかったのに、最後ホロリとさせられる、そんな塩梅が好みです。

ところがある日、30代後半真っ只中にいるわたしの心に、NHKのサブタイトルである「36歳、これから」が突き刺さりました。働き盛りでありながら、生活環境の変化も大きい。加齢を実感する中年の始まり。人生の岐路に立つ私たちの年代が直面する困難を、丁寧に描いた作品って少ないんですよね。

それが、このドラマの中心は30代半ばの男女。まさに、「これ、今、わたしのこと!」と思えるエピソードが満載で、ぐんぐん引き込まれてしまいました。

本国アメリカでも反響が大きく、作品、俳優、スタッフ各分野において数々の賞を受賞しています。

そんな『THIS IS US』の魅力を、もう少し詳しく書き綴ってみたいと思います。

ヒューマンドラマのど真ん中

このドラマは、ストレートにヒューマンドラマです。もちろん捻りはあるのですが、基本はとてもシンプルで、心にすっと染み込んできます

潔い王道っぷり

王道で何が悪いの?と言わんばかりの潔さは、泣かせるドラマを好まないわたしでも、非常に好感が持てました。このドラマの魅力を語ろうとすると、「笑って、泣いて、感動できるんです!元気になれるんです!!」って、とっても陳腐な表現になってしまうんですが、本当にその通りなんです。

Netflixなどの動画配信サービスもドラマを作るようになり、英語圏だけでもものすごい数の新作が生み出されています。他の作品との差別化を図るために、スタッフも俳優も皆、何か新しいものを”加える”作業になりがちだと思いますが、『THIS IS US』は原点回帰の作品です。余分な物を削ぎ落として、本当に大事なことだけを描いているのです。

定番だからこそ、新しくてどこか懐かしいドラマです。

リアルな悩み

あらすじに書いた通り、このドラマの中心は2つの時間軸で進みます。30代の頃のジャックとレベッカ、36歳のBig three。家族に仕事に、変化の大きい30代5人の悩みは、とても身近で共感できるものばかりです。

30代後半で始まると言われているmidlife crisis。Cambridgeのオンライン辞典では、以下のように定義されています。

feelings of unhappiness, worry, and disappointment that some people experience at about 40 years old and that can sometimes lead them to make important changes in their life

“40歳くらいの人が経験する不幸や不安、失望などの感情で、人生における重要な変化をもたらすことがある”ということですね。日本語では、中年の危機と訳されます。(そもそもこの中年という響きが、midlife crisis を加速させるんじゃないかと思いますが。)

40前後と言えば、人生の折り返し付近。寿命としてはまだ半分に達していないかもしれませんが、健康寿命を考えると「もう半分かなぁ」と感じることがしばしば。そして体調や体質にも変化が起こりますよね。体力の低下を感じ始めます。

具体的な壁が無くとも、漠然とした焦りや不安を感じていたわたしにとって、このドラマはとてもリアルに感じられます。

温かい人間関係

ピアソン一家の家族愛はもちろん、彼らを取り巻く人が皆、心が広いんです。それぞれに苦しみや悲しみを抱えながらも、お互いを思いやる気持ちが温かく、見ているだけで癒されます。「家族や友人、周りの人たちを大切にしたい」と改めて思える作品です。このドラマの一員になりたい!

希望を与える展開

悩みは深いものの、見ていて暗い気持ちにならないのは、ストーリーが前向きだから。そして、ピアソン家を包む映像や音楽が、とても温かく、見ていてとても心地がいいんです。彼らの葛藤に深く共感しながら、自分も頑張ってみようと思えるストーリーは、ドラマや映画、舞台、小説など、物語に触れる醍醐味ですよね。

物語の世界に没頭できる時間って、とても幸せです。

続けて見たくなるストーリーの厚み

王道のストーリー展開ですが、この『THIS IS US』には、続きをどんどん見たくなるような物語の厚みがあるんです。

わたしは何と、シーズン1全18話を土日で一気に見てしまいました。

気持ちのいい伏線回収

現在と過去、過去とさらにその過去など、2つの時間軸が並行して進むのですが、それが気持ち良く現在に収束していくのです。その快感は、シーズン1の第1話を見ていただければ分かると思います。脚本、演出、演技、音楽等全てが合わさって生み出されるカタルシスで、1話見たら虜になるはず。

とっても見事なアンサンブルです。

2つの時間軸で見える家族の歴史

過去のシーンは回想ではなく、同時に進んでいくため、誰かの視点で見る訳ではありません。現在と過去を同時に描く手法で、視聴者は登場人物や家族の歴史を知ることができ、共感が深まります

さらに、ピアソン家の周囲の人々もフィーチャーされることにより、人物像に厚みが生まれ、全ての登場人物に愛着が持てるようになっています。

王道だけどやっぱり見たい!と思えるポイントのひとつは、ここにあります。

深まる謎

ヒューマンドラマですが、がひとつ残されています。ピアソン家の父ジャックは、現代までのどこかで亡くなっているのですが、その死の詳細は視聴者に明かされていません。それが家族の心の澱となっているので、ピアソン家に何があったのか、何が彼らを苦しめているのか、気になって堪らなくなるのです。

一度見始めたらBinge-Watching(一気見)してしまうはず。

アメリカの人種問題

Big threeのランダルは、白人の家庭で育った黒人の養子です。法の下では平等になったとは言え、根強く残る人種差別やいじめは、彼の身に度々降りかかります。さらに育ての両親であるジャックとレベッカも、自身が白人であるため、黒人であるランダルの子育てに戸惑い、何度も頭を悩ませます。ドラマとしての味付けはあるかもしれませんが、白人社会とと黒人社会の壁が、物語に深みを与えています。

ランダルの実の父親、ウィリアムの人生にもまた、差別との闘いがありました。キング牧師の”I have a dream.”の演説が1963年、公民権法が制定されたのが1964年ですから、彼が少年だった頃はまだ、人種差別が合法だった時代です。

今のアメリカだけでなく、アメリカの哀しい歴史を知ることができるのもまた、このドラマの良いところだと思います。

魅力的な俳優陣

面白いドラマの条件に、俳優のアンサンブルの良さがあると思うのですが、この『THIS IS US』も抜群に良いです。NHKのホームページで、楽屋トークが公開されていますが、仲の良さだけでなく、互いへの敬意を感じられるんですよね。群像劇で登場人物それぞれに見せ場がありますし、同年代が集まったストーリーですから、とても良いライバル関係になっているんだと思います。

そんな出演者たちをご紹介したいと思います。

Jack Pearson

一家の大黒柱、ジャックを演じるのは、Milo Ventimigliaです。80年代の良きパパを嫌味なく演じています。イケメンでセクシー。こんなお父さん、旦那さんがいたら素敵だなぁと、心から思うほど、懐が広くて温かい父親です。そんな理想のお父さんですが、実は、父親との確執を抱え、屈折した日々を送っていました。現代に至るどこかで亡くなっていて、その死の理由がこのドラマのカギになるのですが、そこに視聴者の関心を集められるのは、脚本だけでなく、Milo Ventimigliaが鮮烈な印象を残しているからだと思います。父親不在となった現在のピアソン家にも、常にジャックの存在を感じます。

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Rebecca Pearson

ジャックの妻レベッカを演じるのは、歌手でもあるMandy Moore80年代の子育て時代だけでなく、現代の60を過ぎたレベッカもごく自然に演じています。昔から歌手を目指しているという設定のレベッカですが、とにかく歌が上手い!アメリカには歌の上手い俳優さんが多いなぁと思っていたら、最初は歌手としてデビューしたそう。ディズニーのアニメ『塔の上のラプンツェル』のヒロイン、ラプンツェルも演じていらっしゃいます。子どもが欲しいとは思っていなかったのに、3人の子育てに奔走するようになり、若かりし頃の夢であったシンガーへの想いが再燃し…と、大きな選択の連続であったレベッカ。女性の共感度No.1のキャラクターだと思います。

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Randall Pearson

3兄弟の中の一人、養子のケンダルを演じているのはSterling K. Brownです。妻と子どもに囲まれて裕福な暮らしをしているものの、養子先であるピアソン家への距離感白人社会からの疎外感など、安らぐ時のなかった少年時代に加え、仕事は激務で、ようやく出会った実の父親は末期ガン。次から次へと彼に立ちはだかる問題を、家族に支えながら乗り越えていく姿に、何度も涙しました。

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Kate Pearson

プラスサイズに悩み、一念発起して体型と人生を変えようと奮闘するケイトはChrissy Metzが演じています。20代までは好きに生きられても、30代はやっぱり自分自身とその将来を見つめ直す時期なんですよね。でも30年以上続けてきた習慣を変えるのって本当に大変なんです!減量サポートのサークルで出会った彼氏との紆余曲折は、「分かる!」の連続です。同性同年代の視聴者として、ぜひとも幸せになってもらいたいキャラクターです。

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Kevin Pearson

人気テレビ番組で主演を務めるほどの俳優でありながら、それを捨て自分の信念を貫こうとするケヴィンを演じるのは、Justin Hartleyです。良い男なんだけど、女関係がだらしなくて、でも純愛を貫こうとしてみたりと、危なっかしくて放っておけない存在です。時々覗くお兄ちゃんの顔もまた素敵。テレビでのキャリアを捨てて、舞台に挑戦しようとする姿は、俳優の端くれとして心から応援したくなります

日本では、舞台俳優をしていることが”下積み”

と言われ、一度でも舞台に出れたアイドルは”演技派”として扱われるという、上に見られているんだか下に見られているんだか分からない演劇の世界ですが、このドラマでケヴィンは、テレビ俳優であることをバカにされるんですよね。どちらが上ということはないと思っているんですが、せめて日本でも、映像俳優と舞台俳優の地位が同じになったら嬉しいなぁと思います。

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Beth Pearson

ケンダルの妻、ベスを演じるSusan Kelechi Watsonは、まさに理想の妻であり、女の人です!賢く、強く、美しく、しなやかで、安心感があるんですよね。こんな凛とした女性になりたいものです。

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William "Shakespeare" Hill

ケンダルの実の父は、Ron Cephas Jonesが演じています。妻が亡くなり、自身もコカイン中毒だったことから、ケンダルを消防署の前に置き去りにしてしまいました。36年の時を経て、ケンダルとの関係を取り戻し、同時に自分自身も取り戻していく様に、涙が止まりません。

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Dr. Nathan Katowski

脇役ですが、どうしても触れておきたいのが、3つ子の出産の担当医を演じているGerald McRaneyです。もう、お顔を拝見するだけで涙が出てしまいそうなほどの存在なんです。この人なくしてはケンダルが養子になることもなかったですし、ジャックとレベッカは死産を乗り越えられなかったかもしれません。圧倒的な包容力の陰にある哀しみが描かれているシーズン1の12話は、じっくり見入ってしまいました。悲しみを乗り越えた人間の大きさが表現できるとても素晴らしい俳優さんで、このドラマで大好きになりました。これまでコンスタントにドラマなどに出演していたものの、大きな活躍の場には恵まれていなかったようですが、70を越えて掴んだこの役でエミー賞を受賞されたのも納得です。

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海外のドラマは30代以上の俳優さんが活躍されているものが多く、同世代の方の活躍を見られるのがとても嬉しいです。

英語学習素材としてのおすすめポイント

普通にドラマとして猛プッシュしたい『THIS IS US』ですが、英語教材としても最適なんです!

日常に寄り添った会話

家族を描くヒューマンドラマなので、家族・恋愛・仕事など、私たちの生活に身近な会話が盛りだくさんです。というか、ほとんどがそれです。覚えたらすぐに使えます。『フレンズ』『フルハウス』などのシットコムも身近な話題ばかりでいいと思うのですが、たまには毛色の違うものも見たくなりませんか?

英語学習に使えてじっくり見られる最新の海外ドラマをお探しの方には、この『THIS IS US』がイチ押しです!

本国アメリカでもシーズン3が放送中の最新のドラマシリーズですから、最近のリアルな英語が学べます。

易しい英語のレベル

『THIS IS US』は、会話のテンポが緩やかで、シンプルなものが多く、難しい単語もあまり出てきません

英会話ビギナーの方が、海外ドラマで英語を勉強する最初の作品にピッタリだと思います。

『THIS IS US』を見るには

現在、『THIS IS US』が見られる方法は限られています。NetflixやHuluなど、英語学習者御用達の動画配信サービスでは配信されていません。従って、英語字幕を表示させながら見ることができないんです。

そこが、英語学習教材としては残念なところですね。

テレビ

NHK BSプレミアムで、2018年11月末からシーズン1が再放送され、そのまま続けて2019年4月からシーズン2が放送されています。NHKなら吹き替えなんじゃないの?と思われるかもしれませんが、副音声にすれば英語で鑑賞できるんです!日本語字幕や英語字幕こそないものの、録画しておけば、日本語で見て、英語で見て…を繰り返すことができます。公式サイトには、出演者の楽屋インタビューも公開されており、ドラマの世界に対する理解や愛着が、さらに深まります!

www4.nhk.or.jp

動画配信サービス

Amazonビデオ

Amazonビデオではシーズン2まで公開されています。Amazonプライム会員であれば、シーズン1の字幕版がすべて無料で見られます。NHKのシーズン1は既に途中まで放送済みですから、Amazonプライム会員の方なら、今からでも追い付くことができます!

シーズン2も有料公開されています。学習の為に繰り返し見るのであれば買ってみるのもありですが、割高であることは否めません…。

U-NEXT

U-NEXTでもシーズン2まで見られます。会員でない方は月額使用料がかかりますが、最大1ヶ月無料で試せますので、平日に毎日1話ずつ、休日に2話見れば、シーズン2まで見終えることができますよ。今のところ、無料でシーズン1&2を見られる方法はU-NEXTだけですね。

U-NEXTの無料体験はこちらからどうぞ。

DVD

「お金をかけてもいいから、一画面でドラマも英語字幕も確認したい」という方にとって唯一の選択肢はDVDです。日本字幕と英語字幕、吹き替えの付いたシーズン1,2のDVDが、20世紀フォックスから発売されています。

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リージョンフリーのプレーヤーをお持ちで、中級以上の英語学習者の方には、海外版DVDが圧倒的に安いのでおすすめです。日本語訳はありませんが、英語字幕があれば充分付いていけるのではないかと思います。

海外ドラマで英語を勉強する際、使えるようになりたい表現は、俳優さんに合わせて口に出してみるのが効果的です。その時に、表情やジェスチャーなども一緒に覚える方が、実際の会話の時に役に立つんですよね。なのでわたしは、紙のスクリプトより英語字幕派です。

ということでわたしも現在海外版のDVDの購入を検討中です。

『THIS IS US』で英語学習のおススメポイントまとめ

Point
  • 英語がリアルでシンプル
  • ストーリーもリアルでシンプル
  • 登場人物はリアルで複雑

以上、30代の英語学習者の方にはぜひ見ていただきたい感動のヒューマンドラマ、『THIS IS US』のご紹介でした。

  

Today's proverb

Life is what you make it.:人生は自分で作るもの