ボクシング・デーって何?【イギリス・カナダ・オーストラリアで盛り上がる超大型セール】

こんにちは。

ブラック・フライデーサイバー・マンデーと、サンクス・ギビング前後の大型セールが、日本でも定着しつつありますよね。実はクリスマス翌日の今日、12/26にも大きなセールの日があることをご存知ですか?それが、ボクシング・デー/boxing dayです。このボクシング・デーの由来について英語版Wikipediaで調べてみました。

シドニーQVCの中

ボクシング・デーとは

ボクシング・デーは、イギリス発祥クリスマス翌日の祝日です。イギリスを始め、かつてイギリスの植民地だった国々で祝われます。ボクシング・デーは12月26日ですが、土日に重なった場合は翌日、翌々日が公休日となります。

ブラック・フライデーとサイバー・マンデーはアメリカ発、ボクシング・デーはイギリス発なんですね。

ボクシング・デーの起源

ボクシング・デーの起源については諸説あり、決定的なものはないようです。

ボクシングというとスポーツのボクシングが浮かびますが、ボクシング・デーのボクシングは、箱詰めを意味するboxingです。

諸説ある中でも、Oxford英語辞典は1番古い1830年代を起源として挙げており、「クリスマス明けの平日初日に、郵便配達人や、使い走りの少年、使用人たちが、クリスマス・ボックスを受け取る休日」としています。

イギリスのボクシング・デー

1663年のSamuel Pepysの日記によると、イギリスでは、日頃のサービスの感謝の印として、クリスマス明けの最初の平日に、御用聞きの人たちがお金やプレゼントなどのクリスマス・ボックスを受け取るという習慣がありました。本来クリスマスは家族で過ごす休日。しかし、彼らはクリスマスにも働かなくてはならなりません。そこでその雇い主たちはクリスマス翌日、プレゼントやボーナス、ご馳走の残りなどを箱に入れて彼らに渡し、家族の元に帰ることを許していました。

南アフリカのボクシング・デー

かつてイギリス領であった南アフリカ共和国は、1980年代、日ごろ客と直接関わることの少ない牛乳配達人やゴミ収集業者が、クリスマス前後にそれぞれの家を訪ね、クリスマス・ボックスとして少額の寄付金をもらうという習慣がありました。

ヨーロッパのボクシング・デー

中世よりヨーロッパでは、貧しい人たちにプレゼントやお金を寄付する伝統があります。正確な事の起こりは不明ですが、礼拝所や教会の貧しい人々への寄付を募る慈善箱や、紀元前後に始まった、ボクシング・デーと同じ12/26の聖ステファノの日に西方キリスト教会の外に置かれる献金箱などの慣習が起源だとされています。

ボクシング・デーの公的扱い

イギリスと、旧イギリス領の国々は、このボクシング・デーを公休日としています。一部の国を除き、ボクシング・デーが土日に重なった場合は、翌週の平日初日が休日になります。

多くの国が、イギリスからの独立後もボクシング・デーを継続していますが、アメリカにはボクシング・デーの習慣がありません。それもそのはず、アメリカの独立が1776年、イギリスでボクシング・デーが公休日となったのが1871年ですから、アメリカの独立後100年経ってから定着したホリデーなんですね。

大型セールが行われるボクシング・デー

イギリス、カナダ、オーストラリア、トリニダード・トバゴ、ニュージーランドでは、ボクシング・デーと言えばショッピングの日!アメリカでサンクス・ギビングに行われるブラック・フライデーのような超大型セールが開催されます。多くの小売業者にとってボクシング・デーは、一年で1番売り上げが伸びる日だそうです。

近年はセール期間が延び、ボクシング・デーだけでなく、その前後から大みそかまで続く、ボクシング・ウィークになっているそうです。

日本でもこの時期は、歳末セールから新春の大売り出しまで、ショッピングのシーズンですよね。近い将来、歳末大売り出しがボクシング・ウィークと呼ばれる日がやってくるかもしれません。

また、セールの他にも、国ごとに様々なスポーツイベントが開催される日にもなっているようですね。

 

アメリカ発祥のブラック・フライデーとサイバー・マンデーに関する記事はこちらをご覧ください。  

www.inspire-english.net

 

Today's proverb

First come, first served. 先んずれば人を制す