こんにちは。
先日こんな記事を見かけました。
www.news.com.au
イギリスのLeeds Trinity大学で、教授たちに対し「単位認定に関する告知において、繊細な学生を脅すような”Do”や”Don’t”、大文字の過度な使用を避けるように」という通知が出されたとのこと。このニュースは瞬く間にSNSなどで広がり、批判が巻き起こりました。
後に、このニュースは事実ではなく、本当は「無意味に単語やフレーズを大文字にすることや、高圧的な表現によって説明がわかりにくくなり、生徒の不安を煽り、やる気をなくさせる」と書かれただけだったということが判明しました。
inews.co.uk
それはさておき、最初のニュースを読んでいて出会ったのが、Snowflake generationという言葉です。Millennialsは聞いたことがあったけど、わたしにとってこれは初耳です。日本にも○○世代といった表現はたくさんありますが、英語も色々な言葉があるようです。
今日はこのスノーフレーク世代の定義とともに、英語の○○世代について調べてみました。
Generation Snowflakeとは
Wikipediaによると、
Generation Snowflake, or Snowflake Generation, is a neologistic term used to characterize the young adults of the 2010s as being more prone to taking offense and less resilient than previous generations, or as being too emotionally vulnerable to cope with views that challenge their own. The term is considered derogatory.
The term snowflake has been used to refer to children raised by their parents in ways that give them an inflated sense of their own uniqueness.
とのことです。
Generation snowflake またはSnowflake Generationとは、2010年代の若者を指します。これからの世界を作っていく若者たちですね。
その特徴としては、攻撃的で回復しにくい傾向があり、周囲と自分の意見が異なる時に対応できないほど感情的に脆いのだとか。また、Snowflakeという言葉は、個性を過剰に大事にして育てられた子どもたちを指して使われるそうです。
日本でもSMAPの『世界に一つだけの花』がはやりましたよね。「ナンバー1ではなくオンリー1を目指そう」という考え方は、日本だけでなく、世界中で広がっていたのですね。自尊心の低い子どもが自己肯定感を持てるように育てるのは大事なことですが、行き過ぎると弊害もあるようです。
このSnowflakeは悪口と捉えられているので、使うときは要注意です。(件のニュースに関しても、大学側は後日ニュースの内容を否定するとともに、「うちの学生はSnowflakeではない」という声明を出しています。)
このSnowflake Generationは、CollinsのWord of the Year 2016の一つにも選ばれています。
Generation Snowflakeの由来
本来美しい雪片がなぜ批判に使われるようになったのでしょうか。
一説には、ブラッド・ピッド主演で映画化もされた『ファイト・クラブ』の中の台詞、"You are not special. You are not a beautiful and unique snowflake."だとされ、作者自身もそう主張していましたが、その説はアメリカのオンライン辞典Merriam-Websterによって否定されています。
ファイトクラブ以前から自己啓発本やポスターなどに使われており、今のような否定的なイメージではなく、素晴らしいことを表していたそう。「わたしたちは皆唯一無二の雪片です。それぞれに美しく、またとない価値があるのです。」のような意味合いです。
www.merriam-webster.com
その他の世代を表す英語
他にもそれぞれの世代を表す言葉がたくさんあります。その一部をご紹介します。
Baby boomers (1940-1960)
戦後のベビーブームのころに生まれた世代です。日本でいうと、団塊の世代ですね。
Generation X (1960-1980)
ベビーブーマーに続くジェネレーションXは、社会の価値観の変わり目に育ち、離婚率の上昇や女性の社会進出によって大人の監督が希薄だった世代。保育施設等もまだ広まっていなかったため、かぎっ子世代とも言われます。
日本では新人類世代、バブル世代、団塊ジュニア世代、ポスト団塊ジュニア世代と同じ頃の世代です。
Millennials (1980-2000)
今の時代を担う若者はミレニアル世代、またはジェネレーションYと呼ばれます。作家のWilliam StraussとNeil Howeはその特徴を、以下の7つの言葉で表しました。
特別意識があり、守られていて、自信家で、集団主義、保守的で、プレッシャーを受けていて、成功意欲が強い。
ちなみにミレニアル世代が愛してやまないもの、それはアボカド!オーストラリアの億万長者が、この世代の若者たちに対し「家を買いたかったらアボカドトーストをやめよう」とアドバイスしたとか。この空前のアボカドブーム、いつか日本にもやってくるのでしょうか。
以上、Snowflake Generationとその他の世代の呼び方についてのお話でした。
日本ではゆとり世代という言葉が流行り、ゆとり教育を受けて育った若者への批判として使われていますが、要は悪口ですよね。日本語でも英語でも、個々を見ずに○○世代とひとまとめに悪く言うことはもちろん、自分より若い世代を批判して悦に入るような大人にはならないようにしたいものです。
Today's proverb
Birds of a feather flock together.:類は友を呼ぶ